今日は映画『ランニングマン』を観にいきます!
スティーヴン・キングがリチャード・バックマン名義で書いた小説『バトルランナー』の映画化作品です。
原作は読んでいてかなり面白かったのですが、1987年にシュワルツェネッガー主演で映画化した『バトルランナー』が、あまりにもあんまりな出来だったので、私は今回の「制作し直し」に期待していました。

シュワちゃんの『バトルランナー』は、キング原作の映画化としては認められない出来でした。私は「これのどこがバトルランナーなんだろう」と思いましたもん。
なので今回が「初映画化」と言ってもいいくらい。
楽しみだなあ!
と、意気込んでいた割に寝坊しちゃって、慌てて準備して家を出たので、髪の毛の寝ぐせを治す暇もなく、後ろの方がくしゃくしゃですが、別にいいや、気にしません!
行ってきます!

外はめっちゃいい天気。風もないし、「もう春なのだなあ」と思いました(2月ですもんね)。
それにしても関東はこの冬、雨がぜんぜん降っていません。3か月くらい降ってない気がします。怪我したくないから雪は降らないでほしいんですけど、雨は降ってもいいんですよ(何様)。
近場の映画館で観たんですけど、日曜日だし、毎月一日は映画の日だし、子供たちがわんさかと集まっていました。
それから席ですけど、今日はなんとなく、いつものひとつ後ろのE列にしてみました。ガラガラだったんですけどね、たまには違う席に座ってみようと思って。でも結論を言えば、やっぱりD列にすればよかったなと思いました。私、浴びるように映画を見たいんですよ。

映画はめちゃくちゃ面白かったです。
今回時間帯の関係で「吹替版」を見たのですが、映画が始まった時「失敗したなー、帰りたい」と思って頭を抱えるほど主人公ベンの吹替が酷かったし(と私は思いました)、ベンの妻が黒人だったのも「まじでポリコレ」と思いましたけど、脚本が素晴らしかったので途中から全く気にならなくなりました。
それに前作『バトルランナー』で主役だったシュワちゃんもチラッと顔を見せていたり、ネットワークが制作するTV番組のテイストは明らかに『バトルランナー』に寄せていて、前作に対する愛着とかリスペクトが感じられるところも好感が持てました。
で、ここからが本題ですが、観る前から結構期待していたんですけど、その期待を大きく上回る出来でした。ポスターのデザインとか、一見よくあるSFアクション映画に見えますが、それに収まらない強いメッセージを感じて、相当いい出来だったのではないでしょうか。
世界観はいわゆる近未来、管理社会、ディストピアもので、この世界線のアメリカはネットワーク、要するにメディアが大衆を支配しています。そして富裕層と下層階級の住む地域がはっきりと分かれていて、基本的にお互いが行き来することはありません。支配層はTV番組を利用して大衆を操っていて、大衆はまんまとそれに引っかかっています。
そのTV番組というのが視聴者参加型番組で、プログラムは複数あるのですが、そのどれもが危険を伴う番組。その中でも過去に生き抜いた者がひとりもいない一番過酷な番組が「ランニングマン」です。ランナーに選ばれると、その命を狙ってハンターが追ってくるだけでなく、視聴者は密告すれば賞金がもらえることから、街の住民全員が敵となります。その環境の中で30日間逃げのびれば命が助かり、莫大な賞金が手に入ります。
主人公のベン・リチャーズはスラムに住む下層民で、妻と赤ん坊の娘がいます。娘は病気で死にかけていて、妻は夜の仕事をして家計を支えていますが、娘の薬ひとつ買うことができません。
ベンは常日頃からこの社会に強い怒りを持っていて、一人でささやかながらも抵抗してきましたが、自分の生活は悪くなるばかり。娘の命を救うため、自分が出来る最後の手段として「ランニングマン」に参加することを決意します。
そして怒涛の逃亡劇が繰り広げられる、という話です。
その後の逃亡劇も相当原作通りなのですが、原作をしっかり踏襲しながらも現代に通じるようにアップデートもしていて、もしかすると原作より出来がいいかもしれません。
たいてい私は、先に見た方を「良かった」と思いやすいのですが、今回は先に読んだ小説よりも、今日観た映画の方が良かったと思います。
特にキーパーソンとなったのが、逃亡途中のベンを助ける黒人兄弟ステイシーとブラッドリーの、兄のブラッドリーの存在。
小説でもレジスタンス的な活動をしていたと思うのですが、映画では加えてYoutuberみたいな存在に改変されていて、これが映画に深みを与えていました。
映画でのブラッドリーはいわゆる陰謀系Youtuberみたいな存在で、支配者であるネットワークが行っていることの本質を暴くような番組を持っています。
大衆の多くが支配者側であるネットワークの嘘や欺瞞を信じ込み、図らずもネットワークの思い通りに動いてしまっているわけですが、ブラッドリーはそれを暴き続ける。
これは今現在に通じる強いメッセージなのだと、私は思いました。これがあるから私はSFが好きなんですよ。
主人公ベンの家族への愛と不屈の魂も感動的なのですが、もしかすると映画のテーマを一手に背負っていたのはベンではなく、ブラッドリーだったのかもしれません。影の主役ですね。
そんな感じでこの映画は、コロナ禍以降のこの数年、「陰謀論だ!」と叫ぶ側ではなく、言われる側だった人には相当刺さる映画だと思います。超オススメ。
私はもう一度見に行きたいですね(次は字幕版で)。
※一応、シュワちゃんの『バトルランナー』のリンクを貼っておきます。興味がある方、どうぞ笑 全く別物、凄まじい出来です。
※それと本。私が持っている文庫とは表紙が違いますね。たぶん絶版とかそういうので、今は古本でしか手に入らないかもしれません。
