先週に引き続き、今日も『熱海殺人事件』を観に行ってきます! 今日は『つかこうへい十七回忌特別公演「熱海殺人事件」ラスト・メッセージ』です。
キャストを一人も知らないうえに、かなりお若い感じがするのが若干不安なのと、
題名の『ラスト・メッセージ』が、つかさん演出の『熱海~』シリーズにはない題名なので、その辺どうなっているのか、どういう関係なのか全然分かりませんけど、とりあえず観てきます!
今日は最高気温16℃予想でぽかぽかと暖かい小春日和。
今日のお供は音楽ではなく本『モンテ・クリスト伯(中)』。
本来は岩波文庫だと全7巻(全5巻だと思ってたら全7巻でした、、、)で、読み終わる気がしないので、無理せず少年向けにしたんですけど、だいぶ少年向けで手ごたえがない、、、しかも今中だるみ中で思ったようにはかどりません・・・

登場人物が多いし、呼び名が名前で呼ばれたり苗字で呼ばれたりと揺れるので、「モルセール、、、って誰だっけ、ああ息子のアルベールのことか」みたいになるし、相関関係が複雑で「えっとマクシミリアンは、、、そうか善玉モレルの息子か、敵のヴィルフォールの娘と出来てるのね」みたいに、いちいち確認しながら読んでます。
なので手っ取り早く映画見てみようと思ったら、なななななんと、過去にあれほど映画化されているのにアマプラでは扱ってないし、DVDもまるっきり発売されていない様子。
ほんとかなあ。まだ疑っているので、もう少しよく検索してみるつもりですけど。
でも本がつまらないわけじゃなくて、一回ではなかなか理解するのが難しいだけだと思います。
そんなことは今回どうでもよくて、今日は『熱海殺人事件』でした。
今日はだいぶ若手の俳優さんたちが出るということで、おそるおそるチケットを取りましたが、果たしてどうでしょうかね。

今日が初日で、しかもマチネなので本当に初日の初回ということになります。
水野朋子と大山金太郎がダブルキャストで、マチネは右側のメンツのようです。夜のソワレは左のメンバーでやるんですね。
・・・誰一人知りません笑 まるっきり見たこともないです。人気俳優たちなのでしょうか。
でも、先週の「宮原奨伍プロデュース『熱海殺人事件と売春捜査官』」の方とは客層がまるっきり違くって、10代から20代くらいの若い子たちばかり。それも女の子が多かったので、人気俳優さんたちなんですね。
内心「やはり来るのを間違えたのかもしれない」と思いました。
でも芝居自体はつかさんの『熱海殺人事件』ですからね! もしかしたら有力若手俳優なのかもしれないし、侮ってはいけません。
今日の席は、先週と比べるとだいぶ後ろのO列の左寄り。5つ並ぶ席の右端でした。

先週は前から7列目、今日は15列目。でもこの距離感も良かったですよー。やっぱり演劇は後ろ目の方が全体が見られるのでいいかもしれません。途中で役者さんの表情が見たければ、オペラグラスを使えばいいですしね。
見終わった感想は一言で言うと、別に悪くはなかったし、一応、熱海殺人事件ではありましたね。
ちゃんと熱海殺人事件ではあったんですけど、結構若者に寄せたシーンが加わってました。
例えば途中でディズニーの「ズートピア」をネタにだいぶこすってましたけど、私「ズートピア」見てないのでなんのことやらさっぱり。
それから水野朋子役の女の子がAKBの曲らしき曲を歌っていましたけど、彼女がAKB出の女の子なんですね。そちらもさっぱり知らなかったです。
そんな感じに物語からかなり脱線してました。それで強引に本筋に戻してくるんですけど、その辺ちょっと力業に感じましたね。
つかさんのオリジナルも脱線はするんですけど、脱線しているように見えて実は脱線していないのがオリジナルで、今回はかなり脱線なので、戻った時に強引に感じるんですね。
ズートピアのところではちょっと寝てしまいました。たぶん私の目の前にいた60くらいの男性も寝てたと思います。きっとアイドル俳優ファンで来場したわけではなく、私のように ”つかこうへいファン” なんでしょう。
出演陣はというと、メインの木村伝兵衛をやった俳優はよかったです。木村伝兵衛らしかった。荒井敦史さんていうんですね。
声もよく出ていて力強いし、背も高くてガタイもいいので舞台映えがする。そしてなにより、ちゃんと「つかこうへいの芝居の特徴」とか「木村伝兵衛の本質」みたいなのを捉えていて、表現できていたと思います。
彼は木村伝兵衛として合格です!(何様)。
次いで、熊田留吉役の高橋龍輝さんも良かったですよ。声もよく出ていたし、力強かったし。でも他の俳優さんでもいいかなという感じ。
でもそれ以外の俳優さんたちは、頑張ったねという感じで、つかこうへいの芝居としてはまだまだかなと思いました。
ダメじゃないんですけど、つかさんの芝居って、そうじゃないんですよね。
つかさんの芝居って、様式美みたいな一種の型があって、力いっぱい大きな声で叫ぶようにセリフを畳みかけてくるんです。
そのセリフ回しも一見棒読みかと思いきや、ただの棒読みじゃなくて、その全力大声の中に悲哀が乗っかってくるんです。
哀しいからと言って小さな声にしたりしない、つらいからといってつらそうにするんじゃなくて、緩急ガン無視で怒涛のように大きな声でセリフを投げつけてくる。
でもそれは下手とか、感情がないとかじゃなくて、何だか分からないけど雪崩のようにその悲しみが伝わってきて心が震えちゃうんです。
でも大山金太郎役と水野朋子役の二人は、まだ普通の演技、常識的な演技を抜け出せていなかったと思います。
おそらく今回の舞台に関わっている役者さんとか演出家は、心底「つかこうへいリスペクト」という感じじゃないんじゃないですかね。
演出家の人も、つかさんのことは好きで尊敬はしてると思いますけど、たぶんつかこうへい劇団出身者とかじゃないと思います。つかこうへい初心者って感じがする。
総じて、先週の「宮原奨伍プロデュース『熱海殺人事件と売春捜査官』」の方に出ていた役者さんたちの方が、はるかにプロの舞台役者だと思いましたし、なにより「本気でつかこうへいを愛する集団」という感じがしました。最後の舞台あいさつで、演出家の方が、自分は元々つかさんのところの俳優で、元大山金太郎だと言ってましたし。
というわけで、私にはどこが「ラスト・メッセージ」なのかもわからなかったし、『つかこうへい十七回忌特別公演』にふさわしかったのは、先週の「宮原奨伍プロデュース『熱海殺人事件と売春捜査官』」の方だったのではないかと思いました。
(帰宅してから調べたら、今回の演出家はやはりフジテレビ系のテレビドラマ・ディレクターでした。やっぱりという感じ)。
しかし今日来ていたたくさんの女の子たち、つかこうへいの『熱海殺人事件』なんか見て、つかさんの芝居の面白さが分かるんでしょうか。疑問です。
とまあ、今日はちょっと辛らつになっちゃいました。今日はこれで終わります。
追記:若者たちは素通りしてましたけど、ロビーにつかさんのポートレートがありました。
