今日はPARCO劇場で、宮沢りえ&若村麻由美主演の劇『メアリー・ステュアート』を観に行きましたー。13時開演のマチネです。
素晴らしかったですよー。最後はみな立ち上がってのスタンディングオベーションでした。
でも朝起きて、着替えたりしていて思ったんですよ。「しまった!失敗した!」って。
チケットを取ったのは結構前なのに、全然予習してなかった!って。
『砂の女』の時は、一度読んだ原作小説をもう一度読んでから行ったし、先日のLOVE PSYCHEDELICOのライブだって、ベスト盤を何度も聴き返してから行ったのに、今回に限って全然予習してなかった・・・
歴史なんて大して詳しくないし、ましてやメアリー・ステュアート&エリザベス1世のことなんていくらも知識がないんだから、せめてYouTube動画を漁っていくつか見ておけばよかった、、、
失敗したー。私のバカバカバカ!
というわけで、行きの電車の中で付け焼刃的にメアリー・ステュアートとエリザベス1世、それからその周辺の方々(ヘンリー8世とかアン・ブーリンとか)のWikipediaをざっと読みつつ向かいましたー。何もしないよりはマシだろうと思って。
今日はすこぶるいい天気。予習に費やしたので、今日は音楽も聴かず、本も読まずに向かいました!
場所はまたまた渋谷です。私が行きたいところは渋谷率が高い。


ナビがあるとはいえ、現場には全く迷わず到着しました。もうすっかり都会人です。
PARCO劇場は30年くらい前に来たことがあるはずなのですが、記憶にほとんどありません。
2階席や3階席のない、1階のみの劇場ということで楽しみにしていました。私はそれなりに早めにチケットを買ったつもりなのですが、それでもO列。15列目でした。
でも席が前の人と重ならないように配置されているし、私は今回も通路側だったので大変快適に観られました。
終わってから最後尾まで下がってステージを見てみましたが、最後尾でも見やすそうで、いい劇場だなと思いました。

さ、13時ぴったりの開演です。幕が上がると灰色の壁が三方にそそり立っていて、ステージの上にもう一段高いステージが組まれています。すべてのシーンが灰色で、登場人物の衣装もほぼグレーか黒で、かなり沈痛な雰囲気で一切の出来事が繰り広げられます。
幕が開いた途端に、演者のセリフが始まったので、登場人物たちを拍手で向かえる暇もない、そんな緊迫したスタート。
のっけから牢に幽閉された宮沢りえ演ずるメアリー・ステュアートが、その激動の半生を吐露するところから始まります。
それも40分間たっぷりかけてのボリューム。その間、宮沢りえの独壇場。
私は思いました。月並みですけど、「あの、とんねるずとキャッキャキャッキャしていた宮沢りえが、これほどの女優になるとはね」と。
鬼気迫る表情で、メアリー・ステュアートの無念さがガンガン伝わってくる名演でした。
そして実に40分後、ようやく若村麻由美演ずるエリザベス1世の登場です。
エリザベス1世は、重々しく威厳に満ちていて、重厚感たっぷり。低音でセリフを響かせ、動作も重々しく、生涯独身を貫き国家に身をささげたエリザベス1世の孤独と苦悩が伝わってきて、印象的でした。
宮沢りえも重たいんですけど、やや若い分、動作も軽やかに走り回ってたんですね(エリザベス1世より10歳くらい年下みたいです)。それと比較すると大変重い。
実際この舞台の時代設定は、メアリー・ステュアートが40歳半ば、エリザベス1世は50代半ばという感じで、当時50代はもう婆さんですからね、、、
自分に使命を自ら課して、いろいろなことを犠牲にしてきたエリザベス1世に対して、何度も男をとっかえひっかえして、なお今でも男に愛されるメアリー・ステュアートという対照的な二人。
見ていてふと、『ガラスの仮面』の劇中劇『二人の王女』(だったかな?)を思い出しました。話は全然違うんですけど、ちょっと似ている。
自分の感情に素直なメアリー・ステュアートに対する嫉妬が、随所に感じられるエリザベス1世でした。
ところで私、若村麻由美が結構好きなんですよ。女優としては、実は一作も見たことがないと言っても過言ではないのですが、女性として素敵だなと思ってるんですね。
元々綺麗ですけど、若村麻由美って年を重ねてからの方が素敵だと思うんですね。
なかなか女性だとそういう風に年を取るのは難しいですけど、私の中では草笛光子か若村麻由美か、はたまたジャクリーン・ビセットか、というくらい、理想の年の取り方代表の一人なんです。
三人とも飾らなくて、”美魔女” とか馬鹿な方向には進まず、女優としても女性としてもクレバーな印象。
今回チケットをとったのも、若村麻由美を一度ちゃんと見てみたいと思ったのが大きいです。
また見てみたいですね。。。
男性陣も良くて、特にレスターを演じた橋本淳という役者さんが良かったです。ルートヴィヒ2世みたいな髪型も似合っていて、見た感じは可愛らしい。
でも、演じた役はめちゃくちゃ自分勝手な男で、エリザベス1世に忠誠を誓いながらもメアリー・ステュアートを口説いて結婚しようとし、それがエリザベス1世にバレた途端、再びエリザベス1世に寝返ろうとする節操のない男でした。生と権力に忠実。自分が生き残ることしか考えていない。
一方、対照的なのがモーティマーで、彼はメアリー・ステュアートを愛していて、全然相手にされていないのにそれでも愛を貫き、メアリーを救えなかったと分かった途端、毒を飲んで自殺するという純粋な男。
この対照的な二人の男を見れば、一般的にはレスターはクズで、モーティマーがピュアでいい男という評価になりやすいでしょうし、私もそう思います。
思うんですけど、でもなあ、見方によってはモーティマーはアホだという見方もできるなあ。いや実際アホっぽい。
私はアホな男は嫌だな。やはりレスターくらい逞しく、生きることへの執念みたいなものがある男の方が頼りがいがあって、男はこうでなくっちゃ。
などと思ったのでした。
いやはや、かなり見ごたえのある舞台でしたね、、、もう一度見たいです。それも、いろいろ勉強してから、もう一度見たいと思いました。
そこでワンチャン、後半のチケットが余ってないかなと思って調べたら、当然「予定枚数終了」とのこと。ですよね。
追加公演やらないかなあ。やってくれたら、チケット取りますよ。お願いします。
